うちの庭には裏山から飛来したり、鳥が運んできた植物の種が発芽し、自由気ままに茂っている。ベランダに置いた鉢からは、先日突然オレンジの鮮やかな花が咲きました。調べてみると、海岸の岩場に生えるハマカンゾウ。海辺で拾った種を持ち帰って、ここに置いたのだろうか。海で開花するさまを目にしたら、ほかの種と同じく、しばらく眺められると思いこんでしまうところだけど、実は1日だけ咲く花。朝開いて、その日の夜にはしぼんでしまう。そのはかなさとトロピカルな華やかさのギャップが意外。
はかないといえば、植物の背景にあるスティールグレイの板金を張ってくれた、腕のよい職人さんも今は会うことができない。素晴らしい仕事ぶりに、日々元気をもらいながら、亡き人を想う。しとしと降り続ける雨はちょっと感傷的な気分をもたらすようです。
LEICA M-E SUMMILUX50mm
