通年、味噌は家で簡単に仕込める手軽さ、楽しさを教えてくれた鎌倉「sawvih」の寺坂寛さん。彼の助言に背中を押され、暖かい時季にわずか半年でおいしく仕込めた嬉しさから、今後はずっと味噌を作り続けたいと願う。
それで、再び無農薬玄米の糀と、大豆『里のほほえみ』を買いに行く。初仕込みの際にぼくが何をどれだけ使ったのか、寺坂さんはきちんと覚えていて、今後ぼくが忘れないように、サッとメモを書いてくれる。こんな気遣いをさりげなくスマートにしてくれる頭の佳い人を心から尊敬する。ちなみに大豆は一晩の水漬けと3時間の煮込みが完了し、解凍するだけの手間要らずのもの。この手軽さが面倒が苦手な自分にはありがたい。
家に帰って、早速仕込みを進める。大相撲やフィギュアスケートNHK杯を観ながらひたすら大豆をスリコギ棒で潰す。黙々と集中できる単純作業、充足感があって嫌いじゃない。手作業で適度な大豆の粒感が残るのが好み。もちろんフードプロセッサーでこの手間を省くのもアリなんだけど。
玄米糀と海塩を合わせ、潰した大豆に混ぜる。
ハンバーグみたいに握り固めて陶器の甕に敷き詰め、グーのこぶしでギュッ、ギュッとフラットにならしていく。作業はたったこれだけ。佳い素材を入手できれば、誰にでも最高の味噌が仕込めるのだ。あとは土間に放置して自然発酵を待つのみ。出来上がりは来年4月。春が待ち遠しい。
材料
saw vihの玄米糀500g
大豆『里のほほえみ』800g
海塩『天海の塩』180g
水300〜350mL
LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4
SIGMA DP3 MERRILL75mm / f2.8