2015年5月16日土曜日

コクリコ坂の町


題名の語感が妻の名前の略称に似ているという妙な理由から気になっていたジブリ・アニメ『コクリコ坂から』。上映から3年経過し、遅ればせながら、中古DVDを手に入れ鑑賞。水彩画のような瑞々しい映像の描写、世界感に魅せられ、舞台になったとされる坂のある町、山手から波止場へ。妻との横浜駅での待ち合わせまでの2時間あまりで、実速はゆっくり、けれど気は急いて走り抜けます。



まずは石川町駅から坂を駆け上がり、山元町2丁目商栄会の「フライ屋さかい」へ。乱れた息を整え、20分ほどコロッケとメンチカツが揚がるのを待ち、オリジナルソースをかけてもらう。前回の反省で家から蓋付き容器を持参。走行で揺れるバックパックにソースが漏れ出るのを防ぎました。



代官坂を下り、坂の途中にある「ブラフベーカリー」で揚げ物をはさむパンを購入。編集・企画のセンスを尊敬しているパンラボの池田浩明さんが絶賛する国産小麦を用いた食パンが、幸運なことに残っていました。雑誌「dancyu」6月号で掲載されているミルクフランスもあったので次は買おう。



坂を下りきった角には、『コクリコ坂から』にも登場する「宮崎生花店」が立ちます。懐かしく上品な外観だけでなく、お店の方もいい感じ。今度はこの店から花を贈りたいな。

元町に出たら、やはり老舗の「ウチキパン」も覗かざるを得ません。夕方に近い時間帯だけに、ほとんど売り切れていましたが、レトロなバターロールが少し残っていたので、いただきます。

揚げ物とパンで満杯となったバックパックのストラップを緩めて、山下公園へと移動。海を見渡すベンチでブランチ。





さかいの揚げ物は大きすぎて、半分にしないとウチキパンのバターロールには収まりません。ブラフベーカリーの食パンはもっちりとした食感。なんとも品があって、自分の抱く横浜へのハイカラなイメージに合うように思います。食べ終えたら、待ち合わせ時間の20分前。


ホテルニューグランドを横目に、水辺ルートでみなとみらい方面へ走ったのですが、途中、波止場に停泊するタグボート群など、港町特有の絵になる風景が次々に出現。立ち止まってスナップする余裕はなく、またの機会にと、心にだけ留めておきました。約束の時間ぎりぎりに到着し、ふぅと息をつく。駆け足だけど、このせわしなさが、ほどよい緊張感となって、濃密な時間を愉しめるのではと、自身に都合がよいよう解釈しています。しばらく、このルートの探訪を続けて、横浜の空気と光を感じつつ、さらなる魅力を見出していくつもりです。

SIGMA DP3 MERRILL

追伸。山手→波止場ルートで気になるスポットをgoogleマイマップに落とし込んでいます。新たな発見があったら更新していきますね。