2017年4月27日木曜日

朝晩のGSIX詣で


仕事場近くの新名所「GINZA SIX(通称GSIX)」を連日、朝晩パトロール。朝7時半、新橋駅に着いたら新橋駅前ビルの銀座出口、佐野繁次郎さんの壁画を横目に中央通りへ。ゆったりとした大通りを、朝の清らかな空気を吸いながら歩いて所要6分ほど。


朝の始業が遅い銀座。観光客の姿はまず見られません。三原橋通りに分け入り、建物裏側のプロムナードに回ります。


GSIXの敷地内ですが、通行は自由。地域に提供している「こみち」なんだそうです。奥に進むと朝6時から利用可能なエレベーターが。そこから屋上に上ります。


屋上庭園は7時~23時に開放。しかし、朝はぼく以外、訪ねる酔狂者は皆無のよう。広い庭園を独り占めする優越感に浸ります。


朝陽を浴び、ぜんたいを見渡し、


中央通りを見下ろし、


向かいのユニクロを眺める。窓際のマネキンと眼が合う配置になっている。


混沌としたビル屋上。仕事につく前に、このカオス空間でくつろいでいる人も。


厚化粧を施したブランドの素顔が、空からの視点で晒されます。鉄鋼の張りぼて構造。


6階の「銀座 蔦屋書店」で買った、岡本仁さん著『東京ひとり歩き ぼくの東京地図。』をぱらぱらめくりながら、1階のスタバで求めた珈琲を呑む。花のそばで自由な感じで座れるところが随所にあるのが、この屋上の美点。こうして銀座の屋上で珈琲を啜りながら朝を始めることは、自分には非日常的な行動。日々のルーティンワークには強いアクセントになります。リフレッシュするひととき、たいせつですね。


1階の観光案内所「TERMINAL GINZA」で配布していた銀座マップが佳い。まだ在庫があるかは不明。グルーヴィジョンのデザイン。イラストとマップ、そして何より店のセレクトが洒落ている。驚きのクオリティ。情報を主観をもって厳選する姿勢に感心。


庭園から見える夜景。東京タワーが顔を出している。ライトアップの撮影地候補としてロケハンしたけれど、その観点としてはいまひとつ。


「のれん」をイメージしたというエクステリア。夕暮れ以降は朝とまるで印象が変わる。観光客も地域で働く通行人もたくさん。信号待ちの人が一様にGSIXを注視。こちらに背を向けている風景が新名所の旬を物語ります。

SIGMA DP3 MERRILL , 75mm f/2.8

2017年4月26日水曜日

鉄骨橋をめぐる散歩


週にいちど、体力温存のため佃島に泊まるときは、築地から鉄砲洲、湊町、新川、八丁堀など、江戸の運河が残る水辺ルートを歩いて帰ります。人の少ない路地から路地へ。本能の赴くまま道を選ぶと、おのずと決まったコースに。新川の南高橋は憧れの亀島川に架かる橋。細長い部材を両端で三角形につないだ構造(トラス構造)を繰り返して桁を作った橋。都内の鉄鋼トラス橋のなかで、道路橋としては最古とか。武骨な造形が格好よい。無粋な構造物だらけの東京だけど、実家近くには機能美に満ちたものが生き残っている。


亀島川のボートに羨望の眼を向け、渡る。近々に、この川からシーカヤックを漕ぎ出す予定。その夢をかなえてくれる人たちと打ち合わせしなくては。


新川と日本橋箱崎を結び、日本橋川に架かる豊海橋は、さらに美しい。梯子を横倒しにしたような外観。ベルギー人が考案した橋梁スタイルで、日本初のフィーレンディール橋。隣の永代橋との景観の調和を考慮した造形なのだとか。かつては街づくりに美の感覚をもって臨んでいた。そんな時代が無秩序都市と化した東京にもあったんだなぁ。


永代橋のたもとには、川を渡る風を浴びながら、テラスでクラフトビールを味わえる『Mile Post Cafe』がある。碧くきらめく水面を見つめ、心も体も酔う。


都内の水辺バーでこれほどの恵まれた環境はたぶんない。唯一無二の稀少空間。


夢心地で隅田川テラスを歩き、中央大橋から相生橋へと移動し、島に還る。南高橋、永代橋、相生橋も、石川島造船所石川島播磨重工業/IHI)が手がけたトラス橋。鉄骨の接合には、IHIの仕事を請け負っていたリベット職人の祖父が携わっていたかもしれない。構造剥き出しの工業製品に惹かれる嗜好は、たぶん祖父のDNAと繋がっている。いろいろな想いに浸りながら、永井荷風よろしく、隅田川そばの夜道をブラブラとさまよいます。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. f/1.4

2017年4月25日火曜日

雑誌が写真の先生


ぼくの写真の先生はいつも雑誌でした。有名・無名を問わず、記事用の写真から、素敵だなと思う撮り方を盗みとります。雑誌は特集内容と同じく、ビジュアルも常に新しい表現を探り続けているのが佳いのです。


『popeye』最新号では、外でご飯を食べる日常を映しだすようなアングル、撮影手法が今っぽい。自然光で(たぶん)、さりげなく撮っているように思える料理写真に惹かれます。旬は、手をからめた動きを感じるもの。静物になりがちなテーブルフォトが躍動していて、感情移入できます。さっそく、真似しちゃう。横須賀『雪園』にて、いつもの週末ランチ。ほぼ毎週末、足を運んでも飽きない味わい、昼から夜まで通し営業していて、SUICAでも支払えること。ぼくら夫婦には駆け込み寺的なありがたーい一軒なのです。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. f/1.4


2017年4月24日月曜日

若葉と花


寒くも暑くもない。梅雨まで黄金に輝く美しい季節。新緑とさまざまな花で彩られる、いつものこみちを散歩。庭先に、ヴィヴィッドな花を咲かせている様子を眺めたいから、コースはほぼ決まっている。


熱帯都市・東京のワイルドな道端植物もいいけれど、葉山一色界隈の土に生きる草花は可憐で、眼と心に華やかな美が染み入ってくる。


熱帯植物を中心にぼくの地植えした種は多くが庭を占拠するほど繁茂。それで警戒して、眼を光らせている妻が、オオデマリは好きなようで、珍しく自分で植えていた。それから2年越しに、この週末、初開花。朝起きたら、いっせいに咲いていたから、歓喜の前に、生命の神秘に仰天。次は何を植えようかと妻。地植え欲が高まりつつあるよう。しめしめ。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. f/1.4


2017年4月23日日曜日

やちむん展


鎌倉「もやい工藝」にて、恒例の沖縄やちむん展が始まりました。沖縄の海と空を思わせる明るい色彩と伸びやかな文様が特徴の焼きもの。スタッフが現地で窯出しに立ち合い、選び抜いてきたものばかり。初日は開店前から長い行列ができたそうで、ぼくが訪ねた昼過ぎも大変賑わっていました。年々、やちむん人気が高まっている印象。


半年ほど前に注文しておいた北窯・松田共司さんの金城型・蓋物(沖縄の言葉で「タラフー」)を受け取りました。実物は想像以上に大きく、思わず感嘆の声が漏れます。


左は半年前に購入した小さな蓋物。これの大きなタイプが欲しくて、お願いしたのでした。共司さんの造形力と奥さんの、のびのびとした筆使い。たまらなく魅力的です。仕入れてくれた、スタッフ堀澤さんによると、小さな蓋物は金城型をアレンジした共司さんオリジナルなのに対して、今回の大きな蓋物は金城さんの蓋物を忠実になぞったと、共司さんは話されていたそうです。堀澤さんも以前、富山「桂樹舎」吉田桂介さんのコレクションのなかに、このユニークなハンバーガー型をした、金城次郎作の蓋物を見かけたとか。


サンゴ礁の内海を想起させる、つまみ周辺のオーグスヤー(緑釉)の窯変が素敵すぎます。友人のタカナシさんが堀澤さんに尋ねたところ、沖縄ではこのオーグスヤーは、真鍮を焼いて作り、剥離止めとしてパーツ(つまみや土瓶の口の付け根など)のつなぎ部分に掛けるのだそうです。ぼくは真鍮の緑青が浮く景色に心酔するのですが、窯変の色の調子と、金属の風化具合が同じ物質だけに、通じ合うものがあると知り、感激しました。


嬉しい買い物のあとは、ブンブン紅茶店でランチ。セットで選べる飲み物は、北窯・宮城正享さんのマカイで供されるホットチャイを選びました。夏になると、このマカイにチャイのかき氷が盛られて出てきます。紅茶のおいしさはもちろん、やすらぎの空間感は、鎌倉らしい情趣に満ちています。もやい工藝のあとは、ぜひ立ち寄って欲しい名店です。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. f/1.4
SIGMA DP3 MERRILL 75mm


2017年4月22日土曜日

銀座でカルボナーラ



編集部のお膝元、銀座情報には世界でもっとも長けた雑誌『POPEYE』。最新号の東京案内特集では、銀座で最高のカルボナーラを食べられるという記事に惹かれました。仕事場から歩いて7分ほどの『El Bisteccaro』。ローマで研鑽したシェフのつくる一品。もちもちパスタと最高の食材、調理。夢のようなおいしさ。見た目よりも、食べ応えがあり、ちょうどよい量でした。税抜き1,500円と自分には贅沢なランチだけど、たとえば葉山『Tanto Tempo』で最上のチーズと豚肉を買って自分でつくっても、それくらいの費用はかかる。午後の多幸感を思えば、見合う価値があると思います。こんどは肉のランチをいただこう。余韻に浸りながら、イタリアで修行した日本人シェフが掃いて捨てるほどいる東京で生き抜くには、真の実力が問われているのだなぁとも、ぼんやり考えていました。銀座だからという付加価値は認められない。ある意味、食べる側には恵まれた現状なのかな。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH.  f/ 1.4

2017年4月21日金曜日

皇居のマジックアワー


保町での打ち合わせを終え、九段下の坂を上り、桜の散った千鳥ヶ淵へ。日没後の遊歩道を散歩。霞が関の楼閣は白く輝き、空にはヘリが蛍のような点光を放ち、ふわふわと舞っている。深い静寂をたたえる緑地と街の対比、濃碧の光。妖しく不思議な美に陶然。


靖国通り側、九段下駅のそばには東京タワーが正面に現れるスポットがある。鮮烈なオレンジ色をにじませ、水面に映る風情が佳い。この魅惑の「逆さ東京タワー」を探しに、夜景の名所をこれからハンティングしていこうと決める。そんなアクティブな気持ちになれたのは、たぶん雑誌『ポパイ』最新号の影響。



昨日、オープンした『GINZA SIX』の屋上庭園「GINZA SIXガーデン」も絶好の撮影スポットっぽい、と朝夕に下見。




LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. f / 1.4