2015年6月10日水曜日

色の解釈


梅雨入り目前。夕暮れの空を見上げてビーチを散歩。天変地異が起こりそうな雲。ライカM-Eのホワイトバランスをデイライト設定にしてとらえると、濃いグレーに写る。重々しい雰囲気を誇張するよう。画像を眺めると気分も沈みます。照度の低いときの雲をどう彩るか。カメラメーカーのあるドイツの技術者が日常目にしている雲のイメージをもとにチューニングしたのではと想像します。



同じ位置からiPhoneを向けると空は青みがかり、天気の回復に期待を抱けるような色彩に。カリフォルニアの楽天的思考を具現化しているよう。ドイツと米国西海岸、色の表現の違いで写真はまるで異なる意味を帯びるのがおもしろい。演出か忠実か、カメラに求めるものは状況しだい。ぼくはその両方とも好み。それに、iPhoneでの撮影は被写体がカメラを意識しないよさがある。警戒心の強いトンビもiPhoneでは近づいてきてくれました。それぞれにキャラクターの異なるイメージを愉しめるから、散歩には2つのカメラを持ち歩くのです。

LEICA M-E ELMARIT28mm、iPhone6(29mm相当)+instagram(ノーマル)

追伸:トンビをいい距離感でとらえるのって難しい。レンズ付きのカメラを構えてシューティング体制をとると「狙われている」と本能的に悟るのか、瞬時に遠ざかります。iPhone6によるスナップ画像はinstagramにアップしたら、ほぼ消去してしまうのですが、このカットは保存しておこう。