2015年10月23日金曜日

外食の基本



西日が海辺の町を照らす日曜日。海を臨む場所に立つ食堂「Tipi」へと向かいます。晩秋の斜光は深い陰影をもたらし、日没前にいっそうと劇的な光景へと移ろう。




休日の夕暮れにTipiの店主、タミちゃんこと山中民子さんと朗らかに近況報告し、おしゃべりしたあと、定食をいただく。妻とおかずをシェアしようと、ひとつはいつものコロッケ定食。



そしてもうひとつは、日替わりに当たった、鶏のから揚げ南蛮ソースがけ。コロッケのいつも通りのおいしさに加えて、唐揚げの旨さに感動。ていねいにつくる料理への味付けは、濃すぎず、薄すぎず。味噌汁、ごはん、副菜のやさしい味わいも、感動に拍車をかける。タミちゃんの絶妙なバランス感覚から供される定食は、どれもがぼくのなかでは外食の基本。その味が、おいしさの指標となっています。その基準に達する食には東京ではいまだ出合えていない。タミちゃんが東銀座あたりに出店したら、たちまち話題の一軒となって、行列が絶えない店になっちゃうだろうなぁ。

LEICA M-E ,  SUMMILLUX50mmASPH.