2016年7月20日水曜日

世界一の店



20~40歳代に背伸びして、ときには収入とは不相応の買い物をしてきました。心から欲しいと願い、妥協せずに手に入れた佳い物ばかりだから、それらの多くは20~30年は当たり前のスパンで愛用し続けています。このblogで紹介する物はそうしたマイ・スタンダードな(自分にとっての)逸品ですが、ずいぶん以前に迎え入れた物の割合が最近は顕著に。心焦がすほどときめく物がめっきり少なくなってしまいました。そんな物欲減衰気味の自分を昔も今も捉えつづけている唯一の店が鎌倉、佐助の谷にある工藝店「もやい工藝」です。




我が家の暮らしを支え、美しく彩る食器、編組品(カゴ、ザル)はほぼこの店で求めた物。どれを選んでも間違いのない、とっておきの良品がいつも並んでいます。この連休中にも、鎌倉に所要がありましたので、目の保養に美しい物を見せてもらいに立ち寄りました。谷戸を抜ける涼しい風を受け、おいしいお茶をいただきなごみつつ、憧れのあれこれを鑑賞。




もっかのところ、いちばんの憧れは2つ。大分、小鹿田焼の陶工、坂本浩二さんの大きな壺、そして沖縄、北窯の松田共司さんがつくる切立角甕。



この2つはなんとしても、そばに置いて日々眺め、元気をもらいたい「大物」。まずは、角甕から。堂々と、おおらかに鎮座する姿を目と心に焼き付けました。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm/f1.4 ASPH.