来年1月の展示に向けて、住まいのある葉山一色界隈をスナップ。展示があるからと、特別に意気ごんでいるわけではなく、ふだんどおりのスタイル。週末、犬と近所を散歩するついでに、いつものこみちやビーチにカメラを向けています。
ふだんと違うのは携えるカメラ。ライカのデジタルカメラで撮りまくる、お決まりの風景に対して、ハッセルブラッドをじっくり構え、慎重に水平を取りながらシャッターを押します。なにしろ12枚しか撮れないので、見慣れた景色をじっくり眺め、一色らしい情景をと見定めます。すると、絵をスケッチするような、ゆったりとした気持ちに。その感覚が新鮮です。
もたもたとファインダーを凝視していると「まだ?」と催促の視線が。この犬ともいつまで一緒に散歩できるのか。表情が愛らしくもせつなく見えるのは、フィルムならではの効果なのかも。有楽町のビックカメラに現像とデータのCD焼きこみを頼むと、仕上がりを受け取れるのは一週間後。気の遠くなる遅さですが、一週間にフィルム1~2本のペースでしばらくハッセル・スナップを楽しみます。フジフイルムに依頼した、あまり高精度でないスキャニングですが、自分の考えている展示手法には十分なクオリティ。エプソンの高性能スキャナーの導入も見送ろうかと物欲を収める。それにしても、フィルムの穏やかな描写は眼にやさしい。フィルムの終焉も遠くないかもしれませんが、それまではときどきフィルム写真を愛でていきたいな。
HASSELBLAD500CM , ZEISS PLANAR-C80mm / f2.8 , KODAK PORTRA160