2016年12月18日日曜日

book cover


読み応えのある厚い良書に出合えたことが嬉しく、革でオリジナルカバーを自作。単行本のサイズはさまざま。うち、自分が読みたいと思う本は四六判127×188mm)が多い。ところが、四六判にも変型版が存在。文庫や新書と異なり、微妙に大きさの差異がある。そのためか、単行本用の市販ブックカバーは少ないし、あっても、なかなか佳いものが見つからない。そこで自分で仕立てることにしたのでした。まずは紙で型を取り、妻がストックする革に当てる。革の色は自分への贈り物、みたいな意味合いで、ヴィヴィッドな赤を選択。


妻に道具と、知恵、手を借りて、おそるおそる制作に着手。革庖丁で型通りに革を切り取ります。


ここからが大変。糸で縫うための穴を開ける。縫製の手間をなるべく回避しようと、穴の数もミニマルに。市販品には装飾的に革の縁すべてに糸を通したものも見かけますが、半端なく大変。ブックカバーは構造が簡素なだけに、加工の面倒は軽く見られがち。しかし、実際に手を動かすと、時間と労力がかかり、1万円近い市販品も高くないなぁと実感。



妻に要所を手伝ってもらい、なんとかかたちになりました。縁を仕上げれば完成。片方の折り返しをいろいろな幅と厚みに対応する仕様に。その自由度のあんばいにセンスが問われます。


縫製ラインが少し曲がっているのは愛嬌。素人仕事の味としましょう。手にもつと、上質な革のやわらかな触感がやたら気持ちいい。鮮烈な色合いにも気分がアガリます。すごい満足感、達成感。自分のこれからの半生、好きな本を包んで、ずっと使い続けます。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4