2017年7月24日月曜日

さすがPOPEYE



POPEYE別冊の『本と映画のはなし』は久しぶりに、中身も確かめずに求めた雑誌。それは、鎌倉の古書店主・小栗さんがInstagramで「おもしろい」と呟いていたからにほかならない。有名人の推薦を主体にページを編むスタイルには、うんざりしているのだけど、多岐にわたる人選が的確な、このムック本は別だ。誰に聞くか、どう聞くか。編集部の人脈の幅と深さ、インタビューアー&書き手の力量をしっかりと感じられる。60人が推す本と映画。その理由を読了するには、少々時間を要しそうだ。じっくり読みこめる雑誌を就寝前に開き、まどろみ、やがて胸に雑誌を抱えたまま、眠りに落ちていく。その曖昧な時間の境界、快楽に溺れる過程が至福。それにしても、冒頭の中原さんをはじめ、伊丹十三本を選ぶ人の多さといったら。稀有な才能が早世した事実を、改めて思い起こす、暑い夏。

LEICA M-E , MACRO ELMAR90mm f/4