雷門通りのスパゲティスタンドで600グラムのカルボナーラを平らげたあとは、1946年創業の喫茶店「アンヂェラス」へ。ずっと訪問を願っていた場所。立地はオレンジ通りという広めのストリート沿い。初めて扉を開くと、観光客でにぎわうセカンドフロアーでかろうじて空いていた窓際の一人席に通される。裏路地に佇み、常連客が静かに午後を過ごしているという先入観とは異なる第一印象。しかし、幻想が現実になることで浅草への親しみは増していく。風格を保ちつつ、あらゆる客を受け入れる寛容さが土地柄を思わせ好ましく思える。ホームページのビジュアルも素晴らしい。魅力的な写真を大きくレイアウトすることで、イメージは具体的に膨らみ、その空間に憧れる気持ちが増大していく。
オーダーしたのはホームページでも案内していない旬のマロンパフェ。しっかり甘くコクのある昔ながらの懐かしい味わいを堪能。伝統的なケイクづくりを踏襲したであろうマロンクリームと栗の積層に深い感銘を受け、珍しくインスタグラムに投稿。DP3メリルでスナップした高画質デジタル画像をインスタ純正のフィルター「ギンガム」で加工すると、まるでネガフィルムみたいな質感になることに気づく。色合いとやわらかな描写がとても好み。デジタルの角がほどよく丸くなっている。この組み合わせで投稿してみようかなという気にさせる。自分にとって新たな写真表現となりそう。
SIGMA DP3 MERRILL 75mm f/2.8
iPhone SE (Instagram-Gingham Filter）
