2018年5月24日木曜日

BACK TO 90' PART3


町田「BACK STREET」の布施さんが深い愛着を寄せるグレゴリーの『デイパック』を買うことにした。記事を書くうえで、なぜ好きなのか、自身でも体感したくなったのだ。90年代は縁がなく、パック好きの自分がなぜか選択しなかった「パック界のロールスロイス」。製造年ごとにバリエーションが存在することを調べてから店に入ったものの、自分の予算内でどれを選べばよいのか迷うほどの、充実の品揃え。見かねた布施さんが「昔の雰囲気を味わいたければ・・・」と助け舟を出してくれた。1996年の青文字タグ。1993年~1997年の4年間しか使用されなかった、このタグがつくモデルは現行品よりも容量が小さく、荷物をたくさん入れたときのかたちが佳いのだという。かたちのよいものは佳いものという法則に従い、定番色のグリーンに決めた。最初期の旧ロゴ製品はもちろん、青文字タグのMADE IN USAが入手が困難になりつつあるのだとか。そんな稀少性がありながら、手ごろな価格で、状態のよいものを提供する「BACK STREET」に心から敬意を表したい。


取材の道具であるパックにはうるさい僕も、ショルダーハーネスに腕を通したとたん、今までに感じたこのない極上のフィット感に陶酔した。創業者で、パック・マニアにして人間工学、解剖学を探究したウェイン・グレゴリーさんが唱えた「パックは背負うものではなく、着るもの」という言葉が瞬時に理解できた。


この先、10年、20年とこの『デイ・パック』を愛用していくことになるだろう。MADE IN USAの威光は優越感、所有の悦びにもつながるとも思った。僕は香港のサムソナイトが販売する、フィリピン製の「グレゴリー」は要らない。そんなよくわからない、抽象的で自己満足の気分を、これからもずっとたいせつにしていきたい。

SIGMA DP3 MERRILL 75mm