真夏が今年も始まった。これから2カ月はスロージョギングとて、走る時間帯によっては過酷な愚行となる。そうわかっているはずなのに、もっとも気温が上がる真昼に家を出てしまった。
肌を焦がす熱射。たまらず海辺から山に入り、日陰にエスケープ。涼しい。
サウナの冷水に飛びこむ、あの快感。佳い子は真似してはいけないが、熱中症のリスクある、この時間帯ならではの気持ちよいクールダウン。
清流のそばで休んでいたら、頭上からアケビの実がぼとぼとと落ちてきた。まるで拾ってくれと言わんばかりの、秘めたる意図を感じる。
何者かに浮力体の皮を齧られて下流に流れていく実も。種子が露呈し、流れついた先で芽生える。これも種の拡張を狙う戦略なのだろうか。植物の叡智に想像を巡らせ、再び陽光の中へ走り出す。
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