柴又の隣、金町に毎月取材のために通っている。というか、通いたいから仕事を創出した。昭和の味わい深い家屋がたくさん息づき、軒先の植栽も豪放なのがたまらなく佳い。
いろいろな意味で余地のある町は魅力的だ。安い酒場も充実し、快楽の気配が濃厚。東京の楽園は東の果てにあった。銀座木挽町生まれの、なぎら健壱さんが金町で半世紀暮らした理由がわかる気がする。
浅草育ちの粋な大先輩、「花の写真館」の松山館長と昼酒を酌み交わし、美味しい料理をたらふくご馳走になる。常に前向きの話を聞かせていただき、日々を謳歌する術を教わる。これほど楽しく意義深い取材は人生初。出会いにただただ感謝。
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