2019年4月30日火曜日

jingumae



街歩きしながら視神経が感応した場所をグーグルマップにマッピングしている。僕の場合、そのスポットが日本で最も密集しているのが神宮前というエリア。写真、ファッション、インテリア、本などを創作するプロフェッショナルの仕事場が集まり、そのオーラとクリエイティブな景観が眼と心を刺激する。ときどき、この感覚に触れなくてはと本能的に足を運ぶ。



キラー通りから20年ほど前によく通っていた、写真家のアトリエそばの商店街に分け入る。古い建物を活かした飲食店が増えていた。一帯はカレー激戦区なのだという。土地、不動産を所有する住民も多いのだろう。物件を借りする人の入れ替わりは激しく刹那的だが、ベースとなる昭和の建物は開発に呑まれず、現存し、地域総体が穏やかな景色を保っているのが良い。



この日は「Blakes」でランチ。野菜カレーとキーマカレーのミックス。美味い。店内で聞こえてくる会話も僕が働く築地界隈のそれとは全く異質(笑)で、耳に心地よい。創作者が醸す空気も一緒にいただく。



原宿のハッセルブラッド ・ストアに寄り、短くも濃密な時間を過ごした後、旧知のアートディレクターの事務所に顔を出す。



仕事の打診は数分で済ませ、あとはカメラ、レンズ、写真集、最近の雑誌を話題に3時間ほど話しこむ。



いつも迷惑をかけてしまうが、ふだん写真や本について語り合う人がまわりにいないだけに、溜まり積もった思いが一気に出てしまう。そのわがままに応じてくれるおおらかさに深謝。かけがえのない人だ。坂井さん、ごめんなさい。

LEICA M-E , SUMMILUX 50mm f1.4