岡本 仁さんが編集したBRUTUSのイームズ特集を時々開いては当時の憧憬、熱情を懐かしむ。そんな記事の制作秘話を先日のトークイベントで聴けた。とくに驚いたのがイームズハウス取材の実際。裏事情を知り、現場の焦燥と緊張に息を飲んだ。チャールズ・イームズが佳きデザインやパフォーマンスに欠かせないとした「制限、束縛、規律」。岡本さんはその哲学のなか撮影をディレクションし、無事誌面に編み、整えたのだった。
日本の公共施設からイームズの椅子はほぼ見られなくなったが、鹿児島空港と熊本空港ではまだ使われていると岡本さんから教わり、空路で旅したくなった。ただ、熊本空港の黒いチェアは撤去されつつあるというから焦る。仕事場そばの中央区役所の待合室にも前は据えられていたそうだが、翌日確かめに行ったら跡形もなかった。
LEICA M-E , MACRO ELMAR90mm f4