ときどき佃島の実家に泊まる。築地の仕事場から地下鉄に乗れば僅か5分だが、江戸の情趣を楽しみたくて明石町、湊町、入舟町、八丁堀など運河や大川端の水辺を20数分歩いて還る。大川に架かる橋を渡り、東京湾に浮かぶ島へ。都市の光が煌めく水面を眺め、水際の遊歩道を進む。
漆黒に染まりつつある時間に行き交う遊舟。江戸ではひたすら深い藍色だった水が妖しく染まる。少し上流に芭蕉や北斎が暮らしていた当時に想いを馳せ、ライカをヴィンテージモノクロモードに設定しスナップ。
佃一丁目。家康の命で白魚捕りの漁師が大阪から移り住んだ、かつての砂州のオリジンエリア。
神輿が誇らしげにライトアップされている。次の本祭は2021年。オリンピック翌年というのが粋で佳い。
ナチュラルローソンで銀河高原ビールを買って実家の前で涼む。相生橋の光景を独り占め。ここはたぶん、東京で最高にロマンティックな水辺バー。
ほろ酔いでiPhoneを海と川の水が出会う水域に向ける。真っ暗なのにシャッタースピード1/15秒で手持ち撮影が可能。驚愕のカメラ性能だ。
LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4
iPhone XS MAX / f1.8