2019年7月18日木曜日

PAUL



昨冬、マドリードの美術館で観たあたりから強い心象を抱いていたのかもしれない。後押ししたのはiPhoneに映される作品画像。twitterで毎日投稿される小さな絵。濃厚な色彩、骨格ある筆使いに魅了され、ポール・セザンヌへの関心がいっきに高まった。「佳い写真は小さなサイズにしても佳い写真なんだ」と諭してくれたのは尊敬する葉山在住の写真家。その真理は絵画にも当てはまると思った。



同じく町内に暮らす画伯、出口雄大さんに、全体を見渡すのに適した書籍を尋ねると、1999年、横浜美術館で催されたセザンヌ展の図録を勧められ、ヤフオクにて鎌倉の出品者から受け継ぐ。たいせつに愛読されていたと思われる充実の一冊はわずか500円と破格値だった。眠りに入る前、淡い間接光で眺める100年以上前の景色、物、人。また実物に会いに行こうと気持ちが高ぶっていく。出口さんいわく、東京では西洋美術館と改装中の元ブリヂストン美術館に佳い作品を常設しているとのこと。ワクワク。

SIGMA DP3 MERRILL75mm / f2.8
LEICA M-E , SUMMILUX 50mm / f1.4