実家と今の仕事場近くにあった生金アパート。1931年築の建物は華僑が幅をきかせる南アジアの旧市街にありそうな妖しい趣きがあり、いつかここに暮らしてみたいと憧れたものでした。そんなマイ文化遺産のひとつも名を残してリビルト。残念に思い、面影を求めて見上げます。
佃島に泊まる晩、新生金アパートの1階に入る吉野家につい向かってしまうのは、当初は懐古の想いからでしたが、この一軒が他の同店舗にはない多様な定食メニューを揃え、室内レイアウトが格別に居心地がよいことを知ってからは、自然と本能のままにリピートするように。風情豊かなアパートのDNAは継がれていると自分には感じられます。よく頼むのは吉野家ファンお馴染みの『あたま大盛り』。ご飯の量は普通で、具だけが大盛りというもの。初めてのオーダーでは『かしら』と口にして店員さんに驚かれ、恥をかきました。
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