RVP
今でいう映える写真になるからと、90年代に雑誌掲載用のモデル撮影でスタンダードとなった富士フイルム『ベルビア50(RVP)』。華やかな色彩に魅せられた当時が懐かしい。さらに彩度を増したという『ベルビア100』の中判フィルムが残っていたので、和菓子めぐるさんの練りきりを撮影。2段階ほどオーバーな露出で「春の緑」を表してみました。ライトボックスに置いた現像フィルムに無反射板ガラスをかぶせ、アプリ「FilmLab」を起動してiPhone11proで撮ったのがうえの画像。現像アプリで彩度をいじっていない素の状態。ポップな色合いですが、ほぼ忠実に本来の色を際立たせていると思います。このあたりのあんばいが、デジタル写真にはない佳さかな。ほんわか写っているようで、そこは中判フィルム。高解像度でスキャニングして、大きくプリントすれば、精緻な描写のディテイルにたぶん息を呑むはず。フィルムの美点をこうしてときどき確かめるように愉しむ。それが自分にはほどよい距離感に感じます。
HASSELBLAD500C/M , CARL ZEISS PLANAR80mm / f2.8 , RVP100
iPhone11 pro with FilmLab