2020年4月26日日曜日

NOUVELLE NATURE



川村忠晴さんが制作したホウズキのあかり。12年前、松濤のJMギャラリーで初めて観たとき、温かく優しい光に魅せられ、自分にとってはかなり高価な作品だったが、毎日家でも愉しみたくなり、衝動的に買い求めた。会場では感涙しながら見つめている人もいた。



以来、居間をほのかに彩り続けてくれたが、先日ついに点灯しなくなった。ギャラリーに相談すると、替えの麦電球を実費のみで手配してくれて、川村さんから数日後に郵送で届いた。自分で簡単に交換できますからと、丁寧に手順をメモしたものも同封されていた。迅速で誠実な応対。感激し、買ってよかったと嬉しく思った。



北米、スイス、インド、デンマーク。使い慣れた各国の工具を用いて説明に従って電球を交換。



各ホウズキの裏側、もとの場所に20個の麦電球を配置して留めるだけ。なるほど簡単だと感じたが、果たして再び点灯するかドキドキした。



電源ケーブルを差すとオレンジのあかりが灯り、ヤッター!とガッツポーズ。アーティストの作品を自身で修繕できた達成感に心酔(笑)。



日没後は光が滲むようにきらめき、いっそうと劇的な光景に。いつものように部屋を最小限の間接照明のみにして陰翳を讃美。これからも、ずっと植物から漏れ出るあかりを愛でていきたい。

Panasonic GF-1 , MACRO ELMAR 90mm / f4