隣家Tさんの竹垣。目前に立つ県立美術館の存在に加えて、この路地端の情趣に強く惹かれて、海岸が近く、山麓の旧菖蒲沢、葉山一色地域で暮らすことを決めたといっても過言ではない。
真竹の塀は雨に濡れると色の濃度が増し、色合いの差異が引き立つ。晴れた日には淡い緑に見える。光の明暗によっても濃淡の映り具合は変わってくる。なんとも美しい外溝に見惚れる。こうしたさまざまな緑色が魅力的な地域の風土を形成していると感じ、散歩しながら少しづつ撮り留めている。
近所にあった「カノムパン」から株分けしてもらったバナナの木が今年も梅雨に入り、ぐんぐん成長している。その隣には芦名在住のインディペンデント系映画プロデューサー根岸さんが譲ってくれた黄斑月桃が群茂。これらトロピカルなグリーンが目隠しの役割を果たし、同時に南方風に家の外観を彩っている。温暖な気候と海洋の働きが南の植物を育てているのだろう。
土間のピクチャーウインドウは界隈を代表する別荘建築のひとつだった「音羽楼」の庭から移し植えた葉蘭、英名Barroom Plant(酒場の植物)で目隠し。室内に居ても、濃い緑が心をなごませてくれる。酒を呑みながらこの長い葉を眺めるのは最高の気分。催せるのかはまだわからないけれど、来年初頭の葉山一色海岸アート展では、こうした常緑が一年中寄り添う地域の環境を写真を通じて紹介したいなと考えています。
LEICA M-E , MACRO ELMAR90mm / f4