金曜日の昼に葉山を出て海岸線を40数kmドライブして湯河原へ。同じ相模湾沿い、県内だけに七里ヶ浜の慢性的渋滞に捕まっても平日なら2時間半ほどで到着。この適度な遠出感が塩梅佳い。
泊まったのは素泊まりで冷蔵庫、電子レンジを備える源泉宿「ゆっくり」。深夜12時までのチェックインに応じ、食料と酒の持ち込みもOK。初めての訪問だったけれど、とにかく気楽に利用できて気に入ってしまった。海から5kmほど山側に入る宮上エリア。途中、コンビニ、大型スーパー、食材店も点在し、生活のなかに温泉がある日常感が熱海や箱根とは異なる個人としての第一印象。
隣の町営美術館駐車場には電気自動車用の急速充電器があるし、とにかく便利な環境。GO TO TRAVEL制度に連携する宿手配サイトで予約し、格安に泊まれた。
宿の向かいにクラシックモダンなイタリアンダイニングバーがあり、佇まいに惹かれた直観に従い生ビールとピッツァを味わいに行く。ジャズの流れる店内は照度控えめな間接照明。陰影深い空間が自分には居心地よい。
ほろ酔いで周辺を散歩。地元の人がワインを楽しむトラットリアがほの暗い路地に浮かびあがる。次回はここで過ごそう。
隣の肉屋さんが営む食堂のエクステリアが瀟洒。開店は14時まで。ここでランチを楽しめるよう家を出なくちゃ。
宿に戻って源泉に浸かる。6部屋しかない宿だから独り占めできる確率も高そう。湯が全身に沁み入り、腱鞘炎気味だった右手の痛みがみるみると和らいでいく。魔法みたいな湯治の効能、ありがたみを心底理解できる年齢になった。
オプション扱いの朝食を9時にリザーブ。温泉宿ではやっぱり朝ごはんも頼みたいよね。期待を大きく超えて、焼き魚、米、味噌汁、ぬか漬けすべてが素晴らしく旨く、おかわりしてたらふく満喫。こんなにきちんと朝食を取ったのはいつ以来だろう。部屋に還ってまたごろごろ。12時ぎりぎりまでまったりする。あー極楽!
LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. /f1.4