2020年9月29日火曜日

低山の木洩れ陽



3月中旬に本職が休業となり、先行きのまったく見えない状況への不安を抱えながら体力は維持しようと近所の低山を頻繁に歩いていた。そのころは何とかなるだろうと楽観視していて副業を見つけて生活費を補うなど、静観できる気持ちの余地があった自分が今はとてつもなく呑気だったんだなぁと苦笑してしまう。




森のなかへはライカのフィルムカメラを携え、枝のあいだ、あるいは繁る葉を透過する春の光を見つめ、モノクロフィルムで陰翳を撮った。



白と黒だけの描写をしてみたのは光の輝きを際立たせて表現できると考えたからで、その試みは想像以上の出来映えとなった。高い現像代を払ってスキャンデータを確認したとき、あふれる光を浴び包まれる心地よい感覚にトリップでき、トライしてみて本当に良かったと思った。


繊細な粒状感や白から黒への曖昧でなだらかなトーンはデジタルカメラやハイコントラストな国産レンズでは描けないだろう。



ライカレンズとコダックフィルムならではのビジュアルに心酔し、毎日のように写真を視返している。デジタル画像ではそんな気になれない。ピンチだからこそ、こうした心の遊びが大事と信じ、新たな道を探り進んでいこうと思う。

LEICA M5 , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4
KODAK T-MAX400