2020年10月23日金曜日

ボーリングシェル




来年初頭の葉山一色海岸アート展に何を展示するか、その報告期限が今月末に迫り、題材を探しにビーチへ。葉山御用邸前の、1,500万年前に形成された地層「葉山層」が露呈する一帯を目指しました。



あたりには葉山層の柔らかい泥岩、砂岩が大小無数に転がり、ほとんどにカモメガイの仲間が殻を振動させて開けた穴が開いています。その造形に着目し、海洋生物が作るアートとして展示テーマに選んでみようかと考えたのでした。この穴の謎と貝については元葉山しおさい博物館館長、池田 等さんから教わりました。



穴に息を吹きこむと石笛みたいに音が鳴りそうですが、コツがあるのでしょう。自分はなかなか奏でられません。



パッと観て眼が留まった石を持ち帰り、家の土間にて日没間際の斜光を照射。浮かび上がる石ぜんたいのフォルムと穴の影がなかなか劇的で、これはこれでひとつの表現素材になりうるかもしれないと手ごたえを感じました。しかし、ただ穴のバリエーションを写してディスプレイしても、かなり渋いというか、つまらないかもとも思い、採用は留保。さらなる深掘り、あるいは諦めが必要かもしれません。

SIGMA DP3 MERRILL 75mm /f2.8