店主の寺坂さんが日本一と讃えるシャインマスカットのパフェを堪能しました。岡山の中西農園代表、中西レオさん(Nohland)が育てたブドウ。カナダの懐石料理店でマネージャーとして働いていた時代からの古い友人である中西さんは店のキッチンシェフを務めながら毎日深夜から朝方にかけてはカナダで有名な入口のないレストランにて無給で奉公し、シェフの技術を学びとっていたそう。料理への追究と情熱。当時16〜17歳だった中西さんはそれまで出会った日本人のなかでもずば抜けてインパクトある人物でしたと寺坂さん。
「岡山県民なのでおおらかさはあるんだけど、所作や生活感がきれいな人で将来ものすごくおもしろい人間になるんだろうなと感じました」。
お互い日本に帰ってからも交流は続き、寺坂さんが鎌倉浄明寺で無農薬の糀と味噌、普遍的な服などを扱う「sawvi」を始めたタイミングで彼から実家のぶどう園を継いだという連絡が入ります。
「彼のまっすぐな部分がこのぶどう作りに表れています。自分の料理も農家の仕事と並行しながらできるということで、たまにうなぎを捌いたりしているというちょっとおもしろい人間がぶどうを作っているんです。ぼくが勝手に日本一と呼んでいるんですけど、本当に甘いです。食べたことがないくらい甘い。その甘さが出ないと絶対に出荷しないという根が真面目な人間。今回もシャインマスカットの収穫がもう少しあるはずなんですけど、今年の日照や天候で獲れ高的にちょっと小粒になってきた。そんなものは出荷したくないと彼から電話があってもう出荷を止めると。今年はヤギたちや鶏たちの餌にするって言ってました」。
粒が大きく何より甘さがドンとくるので、あえて下層のクリームも多めに入れずにシャインマスカットだけを食べるような感覚。
「パフェとは名ばかりのシャインマスカットほとんど、おまけのクリームといった感じでお腹いっぱいになるくらいシャインマスカットをぎっしり詰めこんでいます(笑)」。
上層は生クリームに『糠のチーズタルト(糠をチーズタルト地に練り込んだ店オリジナルの米粉菓子)』を砕いて生クリームでたててクリームチーズの様相。甘すぎるので塩味を感じてほしいとちょっとチーズクリームをあしらったとか。下層が生クリームとマスカルポーネチーズに砂糖と塩を強めに入れて塩味を感じるチーズという味わい。さらには底に味噌を練り込んだナッツチョコブラウニーを配置。シャインマスカットの甘さを主役に、いろいろ味の飽きがないように楽しめるバランスが素晴らしくて、また深く感動。このシャインマスカットの刈り取りは終了し、食べられるのはあとsawviに在庫があるのみ。このパフェはあと1ヶ月弱の提供となるそうです。
今回は竹林が背後に広がる奥のモダン茶室のような空間で和み、寺坂さんと会話を楽しみました。
ちょうど朝の木漏れ陽が差しこむタイミング。テーブルや床に映る竹の葉。そよそよと揺れ動くさま、澄んだ光を眺め心酔が極まります。
「カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ」の堀内さんが焙煎した豆をドリップ。ほのかな酸味と華のある香りがsawviのムードにとても合っていて、ふぅと源泉温泉に浸かったときのような快楽の声が漏れ出ました。