家の近くに美術館があることが今の土地に根をおろした最大の理由でした。その神奈川県立近代美術館 葉山は一色ビーチに面し、晴れた午後は海がキラキラと輝く光景を、砂浜から少し高い視点で見渡せます。海面を照らす劇的な光と、目前に迫る山が大きな窓の枠に収まる休憩室は、葉山一色界隈の自然のよさを格別に感得できる空間。白い革張りのソファに身をゆったりと沈め、海と山の眺望を愛でていると夢心地になります。素晴らしい美術作品を鑑賞し、日常を忘れ、ほぐされた気持ちが、さらに安らいでいく。この休憩室を発案し、設計した人にぼくは心からの敬意を表したいです。
LEICA M-E ELMARIT28mm
追伸。12年前の開館以来、休憩室に置かれている3人掛けのソファ。白い革はいまだ汚れが目立たず、しなやかな弾力を保っています。この極楽ソファを家に欲しい!