2015年10月20日火曜日

保育社のカラーブックス


文庫本サイズに専門的な解説と貴重な写真を凝縮した保育社のカラーブックス。1947年の出版社設立以来、実に909タイトルものシリーズで展開されてきました。先日、鎌倉ウサギノフクシュウに寄ったら、カラーブックスが高く積まれていて、にわかに関心を抱いた漢方についての一冊がないか目を向けました。すると、すぐさま背表紙のタイトル「漢方薬入門」が目に入ってくるではないですか! これは運命の出合いと感じていただくことにしたのでした。



ぼくが5歳のときに出された本。漢方の素材が写真でふんだんに掲載され、見開き単位でテキストと写真が切り替わるリズムのよいレイアウト。文字が小さいのに、老眼でも読みやすいのがすごい。活版印刷のなせる業なのでしょうか? テキストの内容もちっとも古びていなくて、普遍性を感じさせます。心をこめて一冊一冊つくっていた時代の、日本の誇るべき出版文化。本が売れないと嘆く前に、古書をもっともっと見直すべきなのかもしれません。

LEICA M-E  , SUMMILUX50mm ASPH.