ずっと楽しみにしていたヘレン・シャルフベック展へ。展示会場となる県立近代美術館「moma葉山」は家から歩いてすぐなので、朝一番の開場直前に家を出て、それこそ真っ先に鑑賞することができました。一色海岸に面し、常緑の山が背後に迫るこの美術館は、朝の光に包まれる情景が好き。淡く透明なブルーの光が清々しい。その美しい光と空気を感じながら、とても静かな気持ちで絵と向かい合えます。
美術館の庭から見渡す一色海岸。少し目の位置が高くなるだけで、これほどまでにビーチの印象が変わるのかと毎度の事ながら新鮮な驚きがあります。澄んだシー・グリーン。そのグラデーションを俯瞰できます。
松林の影が映る休憩室。フラッシュ無しなら撮影可能です。そのシルエットがより劇的なのは朝の時間帯。
白い革ソファのひんやりとした感触と、そこから見える山の景色に心が安らぎます。ぼくの家はこの山の麓に位置しているけれど、近すぎてこの引き加減のアングルで全体を見ることができません。地域住民にとってもこの休憩室からの眺めは特別であり、格別です。
ヘレンさんの油彩作品は想像通り自分の好きな絵ばかりでした。モチーフになっているフィンランドの豊かな自然や北欧の日用品にも惹かれます。彼女の絵がもつ世界観とmoma葉山の環境は響き合っていて、絵のなかへとぐっと気持ちが入っていけるように感じました。
LEICA M-E , ELMARIT28mm 4th GENERATION