2015年9月11日金曜日

北久里浜のパティスリー


地域のことを深く知らないのに、キタクリなどと知ったふうな顔をして口にしてはいけないのかもしれません。けれど、通称キタクリこと横須賀市北久里浜は、それなりに親しみを覚えている地域です。駅近くのラーメン屋にはときどき足を運ぶし、妻の以前の職場があったことで頻繁に車で送迎していた時期もある。その足となる車のタイヤもこの街で交換してきた。ぼくらの日常にそう遠くないキタクリへの心象は庶民的な場所。しかし、そんなカジュアルな地域に洒脱なパティスリーがあることを知ったのは、つい先日のことでした。「パティスリークロ」のオーナーシェフは輝かしい経歴と受賞歴をもつ黒木賢二郎さん。


訪れたときは突然オーダーがはいったホールケーキ2つを、てきぱきと創作されていました。スムーズで無駄のない手の動きに見入ってしまいます。


旬の素材を用いて、安全・安心なものを、というのが黒木さんのモットー。果物は地域の農家から分けてもらうこともあるようです。もうすぐ栗の季節。黒木さんの故郷、熊本の栗を使ったモンブランが並ぶ日が待ち遠しいです。



山梨のカノハタ農園が育てた新品種の黒いぶどう、ブラックビートがこんもり載るタルト。同じ農園から仕入れた桃でつくったフレッシュピーチのゼリー。選ぶのが迷う、モダンなケーキが次々と生み出される。商品の旬は、Facebookでチェックするといいでしょう。




右は黒木さんが個人的にリコメンドするルージュブラン。しっとりと大人の風味が薫るスイーツ。色合いも美しく素敵です。ラーメンだけじゃない。洋菓子を求めて北久里浜を目指すのが楽しみになりました。

ちなみに、このところ注目している三浦海岸駅近くの三浦ストアでは、黒木さんと互いに、熱気がこもった意見を出し合い、地元の野菜や果実を用いたゼリーやかき氷用シロップ、ケーキを商品化。開店2年目を迎え、地域の野菜、果物を素材に、独自のカラーを打ち出そうとしているシェフとのコラボに期待しています。

LEICA M-E  ,  SUMMILUX50mmASPH.