2015年11月22日日曜日

骨董市



新旧の美しい民藝品を暮らしに取り入れ、美の見識を日々磨いている友人Tさんに同行。1年半ほど前から欠かさず通っているという神奈川県大和市の骨董市に連れて行ってもらいました。300もの出店があるマーケット。いろいろな古民具(大半はいわゆるガラクタ)が並び、年配の方々を中心に早朝から賑わいを見せています。3時間ほどグルグルと会場をまわり、この日の出店者では古民藝を扱う兵庫の業者と、 インドなどアジアの辺境地を旅して民具を仕入れてくる若者、2つのブースだけが店主の美意識に感心させられました。後者は、旅から戻るとコレクターやお得意さんに集めたものを見せて、その残りを少しだけ厳選して出品。そのミニマルなスタイルと旅にときめきます。この日はインドの絣の子供用マントが宝物のように思えたので、そう伝えると、わかる人に譲りたいからと大胆な値引きをしてくれたものの予算(5,000円)オーバー。後ろ髪を引かれる想いで、手頃な真鍮素材のコップだけ求めました。生け花の先生が花を活けるのに使うとまとめて買っていったものだそう。アイデアにならい、野の花を挿して、テーブルに飾ると、素朴な味わいがいい感じ。今度はイランを目指すかもしれないという若者の旅と眼、誠実さに強く惹かれますので、しばらくこのマーケットに足を運んでみたいなぁ。現金を手に、売り手と交渉しながら好きなものを買う駆け引きを体験するのは久しぶりのこと。1万円を超える買い物をカード決済やネットショッピングではあまり躊躇しないのに、現金でのやり取りには慎重に、気弱になる。買い物という行為と自分の価値観など根本的な部分を深く内省。自分の内面と3時間の間、何度も向き合い、同時に昔の民藝品の風情と使いこまれた民具の良さを改めて感じた休日 。Tさんに深謝。また連れて行ってください!

LEICA M-E , MACRO-ELMAR90mm