2016年1月29日金曜日

南青山のパイナップルケーキ



台湾「SunnyHills」のパイナップルケーキをいつでも食べたい。そんな夢を東京ではたやすくかなえることができます。表参道のプラダやミヤケイッセイのある通りから外苑へと抜ける路地。その道端に立つ南青山店では、職人が伝統的な技法で細いヒノキ木材を組んだ隈研吾さん設計の空間でケーキとお茶のおもてなしを受けながら日本バージョンのケーキを求めることができます。ちなみにこの店舗は土地探しから始めて、ゼロから建てたそうです。通りの先には、美術作家の故・永井宏さんの個展を定期的に催していたギャラリー「Space Yui」などがあり、ぼくにとっては心休まる道。よい気が流れる、とてもいい場所に立地しています。




室内には木洩れ日のような気持いい自然光が射しこみ、ヒノキの香りも作用して森のなかで過しているよう。その心地よさを体感しながら、台北と日本のケーキの違い、ブランドがもつ総合的な上質さについて日本法人のスタッフからお話を伺いました。ぼくがこのブランドに強く惹かれるのは、薄っぺらい演出ではなく、商品の素材や製法はもちろん、店づくりやグラフィック、接客、販売の手法など根底に本物への徹底した追求の心を感じるからです。その考えを再確認できてますますファンになりました。ことさらうたってはいませんが、室内にたてられた石草流生け花も素晴らしい。野の草花のように控えめな存在。ホテルオークラのロビーやラウンジを創業以来彩り続けた流派。静かな自然美が空間に穏やかな華を場にもたらしています。この石草流を選ぶことがSunnyHillsの洗練されたセンスをそのまま映しているように思います。

LEICA M-E , MACRO-ELMAR90mm、SIGMA DP3 MERRILL