2016年3月21日月曜日

Old Fisherman's Village


このところほぼ毎週末、葉山と鎌倉を往復ジョギング。20kmほどの道のりを繰り返して移動することで風景が細部まで目に馴染んでいきます。それに伴い足取りもだんだんと軽くなるから不思議。とはいえ、途中には歩道のない道もあってややストレスを感じたりもします。それをなるべく回避しようとルートを探ります。家の前から続く県道森戸海岸線は狭く、脇を通る車には注意が必要で、この道路もできるだけ走りたくない。そこで真名瀬の渚から砂浜へと降り、葉山マリーナの手前までひたすらビーチを進むことにしました。森戸海岸を抜けると風景は漁村風景へと一変。三ヶ浦地域には地域で消費するだけの漁撈に勤しみ、暮らしを立てている人が今なお多くいることを、風景が物語っているようです。




風雨でエイジングした雰囲気の良い木造家屋と趣ある別荘が違和感なく同居し、その家々の前には小さな和船や漁具が置かれています。その情景は懐かしく、また絶妙なバランスが目に心地いい。ビーチリゾートと寂れていない漁村が共存する。こんな地域は全国でもそうそうないのでは? 憧れのフラットハウス(平屋)の家も多く、そのプロポーション抜群の家が海辺に立つ様子に魅せられ、住民の自然体でありながら、どことなく洗練されたセンスに想いを寄せます。シューズデザイナー故・高田喜佐さんが週末過ごしていた木造平屋の別荘もこの地域にありました。


一帯はトタンで簡素に組み上げた小屋の宝庫でもあります。絵になるなぁと小屋好きとしてはいちいち足を止めてしまいます。どの小屋もフル活用されているのがいいですね。


海風と雨で磨耗した佐島石の石垣。いつまでも残って欲しい葉山の風景遺産。


作業小屋の佇まいの素晴らしさといったら! これくらいのスケールの家にいつかは住みたい!


海辺の仕事に使われたであろう物がごろりと無造作に転がっている。いつの時代のものでしょうか? 三ヶ浦で目と心を奪われたものは他にも。長くなるので、明日に続きます。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH.