2016年11月28日月曜日

沖縄の北窯が好き


ぼくにとっては世界一のセレクトショップ。鎌倉佐助の「もやい工藝」では欲しくてたまらなくなるものに出合える。美しいものを観て、高ぶる熱情。首根っこのあたりが、訪ねるたびに熱くなる。


今、とくに夢中になる佇まいは沖縄・北窯のやちむん(やきもの)。陶工・松田共司さんのかたちと、奥様の絵付け。目に入ると心が瞬時に奪われる。沖縄伝統の造形を熟練の技術で蘇らせる。金城次郎型の蓋物。大きい方の唐草文様と力強さに息を呑む。非売品でしたので注文。来年3月の窯出しが待ち遠しい。小さい方ももちろん佳い。いただきました。


共司さんのお弟子さんがつくったという油壺。黒のなかに鉄釉の茶が浮き出る風情がいい。窯出しに立ち会い、佳いものを選ぶスタッフの堀澤さん曰く、蹴りロクロを巧みに使う陶工だとか。相当な技術の持ち主なのでしょう。今後が楽しみです。ぼくは松田共司さんと奥様のやちむんが大好きだけど、それ以上に惹かれているのは、もやい工藝の心眼。本当に佳いものを選び抜いてもらえるから、いちばんのものを鎌倉で手にできるのです。


民藝の良品は日々使ってこそ、と考えている。だけど、共司さんのやちむんは例外。「リーチ先生」に付き、学んだ、小鹿田焼・坂本茂木さんのピッチャーと並べる。眺め、飾る悦びに浸りたい。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4
MACRO ELMAR90mm / f4