2016年11月12日土曜日

自家製カヴァー


靴づくりを趣味にする妻に教わりながら、家にストックしている上質な革を素材に、簡素なものはたいていハンドメイド。このブックカヴァーは妻がささっと平面の革を立体にした素朴なもの。文庫用だけど、たとえば鎌倉「港の人」が出版する文庫(四六判)より少し大きな変型サイズにも応じ、ゆったり裁断。山が迫り、高湿度の家だからヴェジタヴル・タンニン革は放っておくと、すぐにかびてしまうのですが、日々使えば、手の脂が馴染んで風合いと愛着を増していきます。これは10年近く使用。


小田中耕一さんによる型染文字の装幀。カヴァーで覆うのはもったいないのですが、通勤読書時の保護のために包みます。新刊本は読み終えると、すぐに鎌倉の古書店に譲ってしまうのですが、この一冊はしばらく保持しよう。


栞はポスタルコ製品を奮発。微妙な色合いと造形。日本人には真似できない、デザイナー、マイクさんのセンスをリスペクト。


顔を出すターコイズ色のタッセルが愛らしい。自分にとってポスタルコ製品は高価だけれど、センスを学ぶ姿勢を保つため、ときどき「投資」として実用性と価値を感じるものを手に入れています。

LEICA M-E , MACRO ELMAR90mm / f4