2016年12月3日土曜日

黄色に惹かれる


自分の眼がまっさきに感応する色彩は黄色。昔も今も変わらない。ものを選ぶときも、黄色もしくは橙色、あるいはその中間色が配されているものが欲しくなる。


冬の青い光のなか主張するように浮き立つ、こみちの黄色にも、ついレンズを向けてしまう。



さまざまな黄色と背景の緑色。淡く、美しい。今の日本ではこの色味を上手に表現し、採り入れるシーンに、めったに出合えない。街角のサインも、大量生産の日用品も、グラフィックも、佳いなと思うのはたいていフランス人の美意識が生みだしたもの。


薪ストーブを使っていたとき、お世話になっていた逗子のガーデナーが所有するルノー。芭蕉の濃緑との対比が鮮やか。この初代twingoの奥行きある色調子がいい。フランスの伝統色「プロヴァンス・イエロー」に近いのかな。温暖な地方に咲き誇る花々の色合い。洒落た色使いの巧みさに舌を巻く。いつの日かこの国を旅して、日常にごく当たり前に存在する色彩美を味わい尽くしたい。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4