2017年2月13日月曜日

a general equipment


20年ほど前、表参道に雑誌「LIVING DESIGN」のアートディレションを当時していた野口孝仁さんが営むショップがありました。デザイナーの名が表出しない匿名性(アノニマス)のプロダクツ。安価で、簡素にして美しく、使いやすい日用品。そんな気の利いた物をヨーロッパで選び、集める店。現地のスーパーでは手軽に買えるのに、日本では入手困難なものばかり。訪ねるたびに、全て買い占めたくなる高揚感で興奮したものでした。例えば、デザイン性の高いプラスチック家具で知られるイタリアのカルテル社は、実験用器具も手がけるメーカーであると、野口さんのお店で知りました。上のウオッシュボトルは店で求めたもので、スナゴケの水やりに活用。ボトルのシェイプや蓋の赤色がアクセントになっているカルテル社の定番製品です。機能追求と同時に、当たり前のように美を意識するものづくり。そこに日本製品との歴然とした差を見いだせる気がします。美を探求するイタリアならではのものづくりといえば、復活の狼煙をあげたフェラ-ニア フィルムのモノクロネガフィルム「P30」。商品化、日本での発売が待ち遠しい。



P30製造のラボに、カルテルのウォッシュボトルを見つけて、嬉しさとともに、期待感が膨らんできました。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4