2017年2月23日木曜日

テーブルフォトの便利ツール


半世紀ほど前に製造されたオールド一眼レフフィルムカメラ「ライカFLEX SL」と、広角(標準?)オールドレンズ「ズミクロンR35mm(1970年製2カム)」で日常スナップを愉しんでいます。散歩途中で惹かれた風景を、気分の昂揚を伴いながらパチリ、というシチュエーションには愉快な道具。なにしろ、大柄なカメラボディと真鍮レンズは合わせて重量1kg越え。ズシリとした重さが「持ち歩き感」と「機械を操作している感」を高めてくれます(笑)。しかし、たとえば卓上で料理あるいは小物のクローズアップを撮ろうとすると、被写体に30cmまで寄れるものの、レンズの特性で、ひとつのものを際立たせることは難しい。とはいえ、FLEX SL用レンズはこの一本しか所有していないため、試しにと、ケンコー「MCクローズアップレンズ No.3(48mm)」を活用してみることにしました。最短撮影距離30~50cmのレンズに装着できるそうです。



これはふだんテーブルフォトに多用しているデジタルライカ「ライカM-E」に最新の標準レンズ「ズミルックス50mm ASPH.」で最大限に寄って(70cm)撮影したもの。


そして、「ズミクロンR35mm」レンズに「クローズアップレンズNo.3」を装着して撮影したもの。
このクローズアップは2段階にピントが合い、被写体まで50cmほどの距離からピントを合わせるとこんな感じに。主題の李朝面取壺(中央)の表面をしっかりとらえ、周辺はおだやかにぼけています。なかなか好みの描写です。レンジファインダーカメラのライカレンズより、寄れるのは大きな利点。


これはライカM-Eとズミルックス50mmによる絵。
最短撮影距離70cmで撮影した画像をトリミングしています。


そしてズミクロンR35mmとクローズアップNo.3で最接近した絵。
親指大の被写体の直前でピントが合います。白磁の艶やかな透明感、背景の物の輪郭を品よく描いている。ヨドバシカメラ価格1,000円ほどの投資で、マクロレンズを買い足す必要はなくなったかも。風景によし、寄ってもよし。今後は常用カメラ&レンズとして、週末、葉山での近所散歩のみならず、東京の仕事場との行き来にも携行したくなりました。

LEICA FLEX SL , SUMMICRON-R35mm(2ROM)/ f2+KENKO MC CLOSE-UP No.3 ,

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4