久しぶりに、出社前、築地市場場内のマグロ卸売り場を見学しようと、佃島の実家に泊まり、早朝4時半に家を出る。長屋ひしめく路地を覗き、月島・西仲通りを通って勝どき橋を渡る。まだ街は寝静まっている。受付が始まる5時前に到着したけれど、様子がおかしい。あたりにヨーロッパ系白人がうろうろ。見学者に渡されるヴェストを身に着けている。定員に達してすでに受付終了?と訝しみ、守衛さんに尋ねると「とーっくに、完了してます!」と憮然。なんと深夜2時半くらいに行かないと駄目なんだそう。前回訪ねたのは2011年8月。東北の震災以降、見学が休止され、その日から再開というタイミング。5時すぎでも見学者枠に余裕で滑りこめた。見学客はほぼ外国人。マニアックな東京情報を入手しているネットワークには感嘆します。それにしても、2時半とは! 見学開始は5時半近くだから、彼らは朝の冷えこみをものともせず、3時間もスタンバイ。嬉々とした佇まいを傍観すると、体と心の根本的な違いを感じます。根性なしのぼくは、あっさり諦めちゃう。
とぼとぼと、築地の仕事場に向かうまえ、朝ご飯を食べようと場内の喫茶「愛養」へ。
すり減ったレンガ、狭小空間を効率よく使うための棚や配置に、たまらなく惹かれます。
場内で働く男たちに交じり、ミルクコーヒーで体を温め、名物トーストをいただきました。
LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. f / 1.4