2017年6月13日火曜日

梅雨と菓子


夏のように暑くなったり、蒸したり、肌寒くなったり。梅雨に入ったのか、入っていないのか漫然とした天気だねェ。


天気はめまぐるしく変わるけれど、紫陽花は旬の輝きで、季節の移行を伝えている。


潤いを帯びた空気のなか、しっとりと艶やかな華を見ていると、和菓子を口にしたくなるのは僕だけだろうか?


能舞台を観た帰り、木挽町・歌舞伎座裏の柏屋菓子店に吸い寄せられる。つるんとした鹿の子、水羊羹が梅雨時の気分だけど、空いた小腹を満たす豆大福に手を伸ばしてしまう。


たった2個しか求めないケチな男なのに、当たり前のようにきちんと包む主人の翁。ありがたいねぇ。「たいしたもんじゃないから・・・」とスナップに戸惑う翁。いやいや、あんこたっぷりの誠実な菓子、なかなかですよ。甘いものはコンビニでなく、こんな小粋な一軒で求めたいものです。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. f/1.4