2017年9月20日水曜日

RAP MUSEUM


電気自動車 LEAFで久々の遠出ドライブ。東京湾岸の横浜からアクアラインで対岸の木更津へ。館山自動車道にそのまま乗って市原市高滝湖の湖畔に立つ美術館を訪ねる。海と湖、水辺伝いにアクセスするルートは道が空いていることもあってスムーズ。東京に出かけるよりはるかに安楽で、今後、この美術館は頻繁に目指すことになりそうな予感。


ラップの世界観を紹介する『ラップ・ミュージアム展』。


妻と違って自分は関心が薄く、なんで台風が近づくこの日にわざわざと内心思っていた。



主題への関心は希薄でも、入場してすぐに空間構成のセンスに感心する。シナベニア材や無垢なマテリアルの多用、ゴシックフォントのテキスト解説。簡素でストレートなディスプレイが佳い。なんだか倉庫をテーマに設計してもらった自分の家に似ていて、とても居心地がいい。展示手法はラップを表現したものなのだろうか。



自分がふだんはまず選ばない光沢のあるソニーのヘッドフォンも、この場にふさわしいように思える。そして、妙に格好よく感じる。ラップの歌詞は叙情的な詩造りにも通じる。そう視覚的に理解できる液晶モニターの展示。


曲づくりに用いるのはアップルコンピュータ。SONY , apple・・・。ラップ・カルチャーの根源を自分の好きなものが支えている(のだろうか?)。


全天候型カセット・プレイヤー。懐かしさと同時にソニーの黄金期に想いを馳せる。


モバイル・オーディオ・プレイヤーとラップの密な関係。なんでもカタチから入りがちな自分には周辺の機器からラップへの関心が高まっていく。


そして入口近くにあった展示に戻って細部を眺める。ラップにのめりこむ男の部屋。好きの嗜好は違えと、自分が心地よいと思う空間感が確かにある。たぶん実在の人物のインテリアをリアルに再現しているのだろう。桟に置かれたヨロッコビールに実像を想起する。


コンピュータ、オーディオ、黒、ゴールド・・・。マニアックな要素も多少まじえながら構築されているラップの個性的なスタイリングに魅せられたあと展示空間中央のブースに戻ると、別の視点で観ることができた。知ることの快感に酔いながら、自分はにわかに熱を帯び始めていた。





自由に飲食可能なスペースでは、ラップを基調にしたDJイベントが催されていた。YOU THE ROCKが造り出すリズム、演出に体が自然と呼応。展示を見始めて1時間を過ぎてラップと周辺のカルチャーにすっかり魅了されたようだった。個人的にはラップ単体より、その要素を増幅した華に聞き惚れた。まずはYOU THE ROCKから聴き始めてみよう。




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