2017年10月9日月曜日

日本語ラップとポエットリー・リーディングに親しむ


連休中日は鎌倉・西御門サローネへ。里見弴の旧邸宅。鎌倉の古き佳き住宅を次に繋げる建築家・久恒利之さんの案内のもと取材して以来、10年ぶりの再訪。この美しい空間を借りて催されるjamjamjam音楽祭を初めて観に行ったのでした。美術作家・永井 宏さんのワークショップ参加者など永井さんに学び、ゆかりが深いメンバーが集い、詩の朗読や音楽、とびきり美味しい食を披露・提供する機会。朝一番のプログラムは、鎌倉の古書店「ウサギノフクシュウ」店主・小栗さんによる日本語ラップ講座。


にわかにラップへの関心が高まりつつある初心者の自分に、優しく個人的な嗜好をきちんと織り交ぜながらレクチャーしてくれる小栗さん。穏やかなトーンで、吟味された情報を語る声が場の空間感と調和して夢のように心地いい。小栗さんが勧める渋谷のストリート生まれのグループ、 SANABAGUNに強く惹かれる。


音楽も洗練されていて格好良いが、彼らが実は音大卒のインテリという小栗さんの解説に興味が呼び起こされた。洗練された知的なるもの。この2つのキーワードに僕は惹かれるし、先入観かもしれないが、それは小栗さんのセンスやイメージと直結する。小栗さんのセレクト、声、知性。クールに正確に、ものの本質を読み解く才覚にこれからも触れたいと願う。MAKE MONEYしてる間にまず「墓」。LIVE聴きに行こう!


映画 「パターソン」を鑑賞して詩の創作にも関心が芽生えつつある自分には、続いて行われた村椿菜文さんの詩とその朗読も心に沁み入ってきた。日々の暮らし、その機微を表現する菜文さんの文章がとても好きだ。「note」に投稿する日記は必読。


ラップと詩。2つの創作へいっそう親しむ機会に導いてくれた小栗さんに感謝。彼の店が今月末で閉まってしまうことへの気持ちの整理がなかなかつかない。彼の講座を改めて聴くことができる日がやってくることを僕は信じてる。

LEICA M-E , ELMARIT28mm 4TH EDITION f2.8