2017年11月16日木曜日

御守


信仰心のない自分が柄にもなく、御守を携えるようになった。自分、そして家族の安全を願って。小さなブータンのラマ僧像をベルギーの蚤の市から旅してきた革袋に納める。


仕事場に着くと、机の上にチベット文化圏のターコイズを台座に豆像を据える。像は昔、なにかにはめ込まれていたのだろうか。底に楕円状の突起があり、丸い石の上に置くのに繊細なバランスを要する。朝いちばん、祈るようにそうっと像を扱っていると心が静かになる感覚がある。この豆像、旅する骨董商KIHACHIさんが所持していたものだが、彼がネパールからインスタグラムで投稿した豆像の写真を眺めていたら不思議な現象が起こった。それで縁を感じて譲ってもらうようお願いしたのだ。自分には霊的なセンスが皆無だと子供のころから信じこんでいたが、ここ数年ときどき神秘の世界にまぎれこむような体験をする。その事象を何かのメッセージと受け止め、流れに自然体で従おうと想う。

SIGMA DP3 MERRILL 75mm f/2.8