2018年4月15日日曜日

Lightroom CC mobile/HDR


iPhoneで使えるAdobeの無料現像アプリ「Lightroom CC mobile(iOS)」がカメラモードも備えていて、HDRモードを選んで撮影すると、かなりいい感じに自動現像してくれることを知った。明暗のコントラストが激しい夜のシーンにカメラを向けて撮ると、暗部はやや明るく、明る過ぎる部分は適度に明度を抑えてくれる。現像後も、マニュアルで自分好みに調整可能だが、自動でおまかせの仕上がり自体が自然な表現で素晴らしい。


このHDR現像で元画像を加工し過ぎると、おどろおどろしく不自然な光景となり、実際には人の目でこんなふうには見えないでしょうと、僕は違和感を覚えてしまう。版権フリーのフォトライブラリーに欧米人が投稿している写真は、そんな過剰な「作品」が多い。このアプリのHDR現像の塩梅は品が佳くて、東京駅周辺で試写して感動してしまった。iPhone Xが備える明るいレンズの描写性能をこのアプリがよく引き出している。


僕が制作している旅行ガイドに使う写真としては十分のクオリティ。試写の結果、たとえばヨーロッパの暗い教会内や、夜の街を撮影する場合も、iPhone Xで事足りると確信できた。今後は「嗜好的」なスナップのためにライカと標準レンズは取材に携行するとしても、三脚もサブの広角レンズも不要だ。最後の写真はほろ酔いの状態で手持ち撮影したのにこんなにきれい。通常、白飛びしてしまう光源も輪郭をきちんととらえている。「静かな写真革命」を起こしているappleとAdobeの開発スタッフに心から敬意を表したい。

iPhone x   24mm ,  Adobe Lightroom CC mobile/HDR