2018年5月12日土曜日

パタゴニア最上のシャツ


暑い時季の旅行ウエアとしてシャツに求めるのは涼しさと速乾性。ウエアをファッションではなく、着る道具と捉えるパタゴニアの製品で、その性能をとくに重視したのがフィッシング用シャツ。なかでも裸でいるより着ていた方が涼しいと絶賛されたベンチレーション機能を備えた「トロピカルフィッシングシャツ」は真夏や亜熱帯、熱帯地方の旅着として最高の逸品だと思っている。かつて西表島をシーカヤックで一周したときに羽織っていたが、外洋の大波に翻弄され、常に汗が噴き出す猛烈な湿度。過酷な気候のなか、優れたパフォーマンスのおかけで僕は熱中症を免れることができた。


僕は長袖と半袖の「トロピカルフィッシングシャツ」(のちに「トロピカルフラッツシャツ」に改名)を長年愛用し、その後、清涼・速乾を謳う似たさまざまな同社製品を試したが、このシャツにかなうものには出合えていない。パスポート&ケース、メモ帳&ペン、大型iPhoneが楽々収まる胸ポケットのサイズも現行製品にはない利点だ。ウエアの素材と仕様は年々進化しているはずなのに、最新製品が20年以上前のシャツより劣る。ほかで代替えできない希少なウエアだから、古着がないか、なにげなくネット検索してみたら、なんと未使用品を町田にある古着店のオンラインサイトで見つけてしまった!


90年代製の理想のシャツとの奇跡のめぐり合い。もしかしたら世界トップクラスのパタゴニア・マニアらしい店主は頻繁に北米へ仕入れの旅に出向いているようだが、いったいどうやって逸品をDIGしているのだろう。届いたシャツを手に感動し、店主の話を無性に聞きたくなった。というわけで、仕事に仕立てて、来週、町田の店を取材します。

SIGMA DP3 MERRILL 75mm