2018年7月30日月曜日

tsukishima



イラストレーター佐々木一澄さんに勧められて、日本民藝館の「書物工芸」展を観に行く。



本館前のモニュメント。



脇に小さな五輪塔が鎮座していることに、初めて気づいた。高野山にある浄土真宗の宗祖、親鸞の供養塔も、小平霊園にある柳宗悦の墓も五輪塔。かたちに惹かれる。



台風接近で来場者は少なく、ほぼ貸し切り状態で展示を観賞。佐々木さんが好きという室町時代の絵巻「つきしま」がとくに素晴らしく、図録を購入。



素朴で作為の無い絵が健やかな美を宿している。卓越した技術で描かれた国宝より遥かに佳い。佐々木さんの絵にどこか似ている。



今回は展示されていないが、サントリー美術館が所蔵する室町の絵入り本「かるかや」にも見入ってしまう。高野山の五輪塔。柳はこの絵に吸い寄せられたのではないか。じつは佐々木さんに背中を押されつつ、僕も五輪塔に導かれるようにして大雨のなか、会場に向かった。そのえにしに、無心で従いたい。これを機に、柳の著書を通じて浄土真宗について勉強してみよう。

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