2018年8月3日金曜日

ATLANTIS



一週間前、定期的に講読するであろう唯一の雑誌「ATLANTIS」の創刊決起集会に参加。加藤直徳編集長の想いをダイレクトに受けとめた。



表紙の写真を撮影し、東欧の境界をテーマに取材した「knock」編集長、西山勲さんも緊張の面持ちで壇上に立った。表情はこわばりながらも、冷静に伝えるべきことをきちんと口にする。その強さに感銘を受けた。こうした制作者それぞれの熱に触れ、感じられたのがよかった。歴史的な雑誌の立ち上げに居合わせた渋谷の熱い夜。



ニューヨークに約20年暮らしているライター佐久間裕美子さんも会場に駆けつけた。テキストのレベルを上げたいという考えから彼女に仕事を依頼したのだという。ニューヨークでもっとも寂れた地域を取材地に選ぶ着眼、そしてテキストもさすが佐久間さん。人の姿はないのに、視線を常に感じたという現場のヤバイ空気を伝えてくれた。期限切れポジフィルムでその地区の荒涼を捉えた小浪次郎さんの写真も創刊号の強いアクセントになっている。持てる力を振り絞った雑誌を、2018年の今、読むことができる幸運を読者として、ただ悦び、感謝したい。

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