2018年10月2日火曜日

FilmLab


待望のiOS用アプリが一般販売された。iPhoneでフィルムをスキャンしてデジタルデータに変換する「FilmLab」。ポラロイドやフィルムカメラで写真を愉しむAbe FettigさんがKICKSTARで資金を集めることに成功し、製品化を目指していた。試用版は改良を重ねながら寄付者に提供されていたが、app storeでの販売は、予定から1年半近く遅れてのリリースとなった。このアプリ自体は20年前から開発に着手していたというから頭が下がる。


発売初日にダウンロードして使ってみた。ライトボックスの上にたわんだネガフィルムを置き、指で押さえつつ、FilmLabを起動し、iPhone XS MAXで撮影。トリミングして、色と明るさを整え、apple純正「写真」アプリに保存。直観的でスムーズなアプリの使い勝手は感動ものだが、解像度はチープなスキャナーで読み取るより劣る印象。



ピントもシャープではなく、いちおうスキャンできましたというクオリティで、期待が大きかっただけにがっかり。SNSで配信する程度ならば、充分使える画像だし、それがこのアプリの主目的だろうから、不満は野暮なのだが。


ポジもスキャン可能。フィルムをきちんと平らにできなかったのが要因かと、ヨドバシカメラ通販で取り寄せた数百円の無反射ガラスで、フィルムを押さえる。それでも依然、ぼんやり具合は解消されないが、フィルム特有の穏やかなコントラストは眼に心地よく、iPhoneに保存したデータを何度でも観たくなった。


モノクロのネガフィルムもスキャンできちゃう。iPhoneのカメラは無反射ガラス表面の粒も拾うが、その粒状感がモノクロネガだとかえって味わいに感じられた。



ABEさんはiPhoneのレンズに装着する(iPhone X以降のダブルレンズは上部のレンズにかぶせる)ことでピント精度の改善を試行中。いくつかの製品をテストしているようだが、そのひとつで、zomei社製『12.5倍クロースアップマクロフィルターはAli Expressだと中国から送料無料、数百円で購入可。とりあえずオーダーしてみたので、結果は後日報告します。


うまくいったら、またフィルムとハッセルブラッドで日常スナップを撮りたくなるだろう。

iPhone XS MAX & FilmLab