仕事帰りに今、銀座でたぶんもっとも賑やかな話題のスポット「無印良品銀座」に寄る。大混雑の下階をスルーして6階へ。イタリアデザイン界の重鎮、エンツォ・マーリが手がけたプロダクトを展示する「ATELIER MUJI GINZA」の「ギャラリー1」に直行した。端材でDIY可能な椅子『アウトプロジェッタツィオーネ』の実物を目にしたかったのだ。
エンツォの想いに無印良品が賛同した『栗の木プロジェクト』のパンフレットも手に取ることができる。今回の展示はこのプロジェクトの第1弾。エンツォの仕事全体を俯瞰するプロローグ的な企画、構成だ。
ギャラリーの周囲はくつろぎ空間「Salon」。バーカウンターも設けられ、控えめな暖色照明でシックな雰囲気。そこにコルビュジェ設計のスツールが無造作に置かれていて驚いた。ほかにも使いこまれた情趣の名作椅子が配置され、自由に座ることができる。
「Salon」には「日本の見方」をテーマに500冊ほどセレクトした「Library」を併設。書棚にはデザイン、アート、建築、工藝などの名著が揃い、壮観。それらを名作椅子でくつろぎながら読めるのが嬉しい。
手に入れにくい古書もあり、夢のような空間感にドキドキして、舞い上がってしまった。椅子と貴重な古書はいったいどこから集めてきたのか。魅惑の場所が銀座に出現した。
SIGMA DP3 MERRILL 75mm