2019年5月11日土曜日

TALK


仕事場近くの、GINZA SIX「銀座 蔦屋書店」にて河内タカさんと岡本 仁さんの対談を拝聴。河内さんが構成を考え、進行を務めた催し。雑誌BRUTUSやRELAX、岡本さんが編んだイームズ特集の裏話が8割、イサムノグチの札幌での彫刻制作ならびに両者とつながりのあった猪熊弦一郎についてが2割。興味深い内容と話の引き出し方、スライド写真のクオリティとその見せ方、ゆったりと座れた会場の余地などのすべてが心地よく、濃密で充足した90分間を木曜日の晩に過ごせた。


あくまで岡本さんを盛りたてることに終始した河内さん。控えめでプロフェッショナルな姿勢にもとても好感が持てた。会場にもおられた編集者・柴田隆寛さんが編集担当した、河内タカさんの著書『芸術家たち 1』(アカツキプレス/オークラ出版)も秀逸。読みやすい文章、凝った装丁、ミッドセンチュリー・モダンを連想するオレンジ色をアクセントにした2色刷りの工夫、簡素でゆったりしたレイアウト、そしてポップなSANDER STUDIOのイラスト。繰り返し開くたびに悦びが見出せる、ずっと大切にしたい一冊だと思う。こうした本の創作に、リアルタイムで立ち会える幸せを想う。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. f1.4